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オオカミの素顔(2)



オオカミは、近年、動物園でも非常に人気の高い動物になってきています。その素顔に、具体的に迫っていきましょう。

オオカミの素顔

オオカミの素顔

オオカミは、つがい(一夫一婦=「アルファ」)とその子どもたちといった家族から構成される群れ(「パック」)で生活します。このパックには、群れの絆と非常に厳しい掟があると言われています。

パック(群れ)の絆と厳しい掟

パック(群れ)の絆と厳しい掟

まず、アルファを頂点とした厳格な順位が存在し、基本的にアルファだけが交尾・繁殖が可能です。また、オス・メスそれぞれに順位が存在し、アルファをトップに、表情や鳴き声、尾の形や動き、毛の逆立ち、体の動きによって、相手に対して優位を示したり、逆に敬意を表したりといったことを行ないます。つまり、順位が常にボディランゲージによって表現されるのです。これに応じた行動を示さないと自分の立場を危うくします。パックには厳しい掟があるからです。

連係プレーを駆使した見事な狩り

連係プレーを駆使した見事な狩り

オオカミは、実は、小さな獲物は狙いません。パックには7~20頭のオオカミがおり、小さな獲物ではパック全体の空腹を満たすことができないからです。獲物は、大型のシカやバイソンなどで、厳しい掟により統率が取れているパックは、見事な頭脳連係プレーによって、自分の何倍もある獲物をしとめるのです。

日本の昔の農村を見るようなあたたかな絆

日本の昔の農村を見るようなあたたかな絆

オオカミは、子育てもパック全体で協力して行ないます。前年生まれた兄や姉も、小さな子どものいる巣穴を守ったり、子オオカミに餌を吐きもどしてやったりします。日本の昔の農村の互助組織のようなつながりがパックの根底に流れているようです。

新たなパック形成のための流浪の旅(「ディズパーザル」)

新たなパック形成のための流浪の旅(「ディズパーザル」)

子どもたちは、数年して成長すると、自分のパックをつくるために、放浪の旅(「ディスパーザル」)に出ます。「一匹オオカミ」という言葉は、こういったことから生まれたのかもしれませんが、オオカミのディスパーザルという行動は、仲間をつくらず独自の行動をするための流浪の旅ではなく、あくまで新しいパックをつくるためのものです。これは、パックの頭数が無限に増えてしまうことを防御し、健全なパックを維持していくためのものなのです。

誤解・偏見が生まれた背景とオオカミの激減

誤解・偏見が生まれた背景とオオカミの激減

オオカミはとても賢く家族思いで、表情豊かな魅力ある動物です。では、どこから、悪者としか描かれない道を歩むことになったのでしょうか。

家畜を巡る戦い

家畜を巡る戦い

オオカミの運命の歯車が狂い始めたのは、人が家畜を飼い始めてからです。家畜を巧みにしとめ、罠にかからない賢いオオカミは、人々の敵となったのです。

情報のない時代に描かれた物語

情報のない時代に描かれた物語

また、人にはオオカミを恐れるそれなりの理由がありました。灯りも十分にない時代に、暗闇に響くオオカミの遠吠えは、恐怖をかきたてるのに十分だったでしょう。情報が十分でない時代の人々の想像力によって生み出された物語の中で、オオカミは悪の化身へと姿を変えていったのです。

迫害を受けたオオカミたち

迫害を受けたオオカミたち

その結果、オオカミは必要以上に迫害を受けることになりました。かつてオオカミは、人間以外でもっとも広い生育域を持つ動物でしたが、人間によって駆逐され、生息数も激減してしまったのです。

「オオカミ」に会いに行こう

「オオカミ」に会いに行こう

現在、オオカミを飼育する動物園の多くは、パックを基本とする本来の姿でオオカミたちが暮らせるよう工夫された展示施設となっています。外見は大型犬に似ていますが、じっくりと観察する中で、パックを形成するボディランゲージや、オオカミ独特の群れの様子などを実感できます。こういった動物園の新しいオオカミ展示の方法は、オオカミたちを色眼鏡なしで見る、大きなきっかけの場所になるかもしれません。

東京都多摩動物公園の「アジアの平原」
2013年4月にオープンした「アジアの平原」では、モンゴルから寄贈されたモウコノウマとタイリクオオカミを一体的に飼育・展示しています。広々とした放飼場を野生の姿をほうふつさせる姿で駆け巡るモウコノウマと、その隣りでパックを形成し暮らすタイリクオオカミの姿をじっくり見ることができます。
旭川市旭山動物園の「オオカミの森」
オオカミの森には、木や岩山、小川があり、檻で区切ってエゾシカも飼育するなど、100年前の北海道の自然が感じられる施設です。オオカミたちは、円形の放飼場を走り回ったり、小川で水浴びしたり、岩山の頂上で遠吠えをしたりと様々な行動を見せてくれます。360°見渡せる観察ホールも必見です。
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