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不思議な生態に興味津々①



アリやハチが女王を筆頭に集団生活を行なうことはよく知られていますが、これを哺乳類で唯一、行なう動物がいます。しかもこの動物、見た目もかなりユニークで、「いったいこの動物たちがどんな集団生活を?」と、興味津々になります。では、その暮らしぶりを紹介しましょう。

女王のもと集団生活を行なう「ハダカデバネズミ」

女王のもと集団生活を行なう「ハダカデバネズミ」

「ハダカ(裸=体毛がない)」で「デバ(出歯)」な「ネズミ」という、その名前の通りの見た目を持つハダカデバネズミは、お母さんネズミのお腹の中にいたときのままの姿で大人になったかのよう。ハダカデバネズミは、その外見上のインパクトもさることながら、個々の役割が明確になった集団生活を送っていたり、アリやハチのように女王がいたりと、その生態にも他にはない特徴があります。

独特の見事な「コロニー」を形成

独特の見事な「コロニー」を形成

ハダカデバネズミは、ソマリア中部、ケニア中部及び東部、エチオピアなどの東アフリカが主な生息地で、地下に掘ったトンネル状の巣穴で生活し、地上に出てくることはめったにありません。わずかな体毛やしわしわの体といった特徴的な形態は、地下生活に適応した結果だと考えられています。

その巣穴は、アリの巣と同じで、多くの部屋がトンネルと結ばれており、地表に近いところには、餌の芋などに行き当たるトンネル、深い場所には、トイレや寝室などの生活スペースがつくられています。そしてここで、哺乳類では唯一となる、社会性のある群れでの暮らしを行なっているのです。通常40~90匹の群れで生活しますが、この中で繁殖できるのは、ただ1頭のメス(女王)と2~3頭のオス(王)だけです。繁殖に関わらない他の個体はすべて兵隊、労働(雑用係)と役割が決まっており、コロニーに貢献します。

ハダカデバネズミの驚きの生態を実験で確認

ハダカデバネズミの驚きの生態を実験で確認

ハダカデバネズミの、この社会性のある群れでの暮らしぶりを確かめる実験が、上野動物園(恩賜上野動物園)と日本テレビの番組(「所さんの目がテン」2013年5月19日放送)によって行なわれており、それを紹介しましょう。上野動物園小獣館の1階ではハダカデバネズミの巣穴を再現したものがつくられており、約50匹の群れが暮らしています。その巣穴のいつもは何もないきれいな部屋におがくずを置いてみると、気づいたハダカデバネズミ数匹がやってきて、後ろ脚でおがくずを蹴り出しました。彼らは労働階級のハダカデバネズミで、お掃除をしたわけです。続いてもう一つ実験。ある部屋にカメラを設置すると、その部屋に向かって何匹かが動き出します。集まってきた個体は、ちょっと体が大きいよう。彼らこそ、兵隊階級のハダカデバネズミで、不審なものが巣に侵入したので偵察しに来たのです。ハダカデバネズミの社会は、本当に階級によって役割が違うようで、このような社会を「真社会性」と呼びます。

さらにもうひとつ。ハダカデバネズミは、アリやハチと違って、生まれつき女王になる個体が決まっているわけではないようです。全てのメスが女王になる可能性を持ち、すでに女王がいるときも、女王の座を狙い"クーデター"が起こることもあるとか。実際に上野動物園でもクーデターを経験しているそう。訪れた際に、飼育員さんに、その話を聞いてみるのも面白いのではないでしょうか。

ハダカデバネズミ主な動物園

恩賜上野動物園(東京都)/埼玉こども動物園(埼玉県)/長崎バイオパーク(長崎県)

CXg