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「ピカ」のストーリー/
名古屋市東山動物園



2000年、名古屋市東山動物園において、帝王切開で生まれた、スマトラオランウータンの「ピカ」。何ともやさしい顔をした彼は、人工哺育で育ち、人に慣れていたことから、来園者の子どもと握手をするのが日課になっていました。彼のやさしい握り方は、それを体験した人の中で、今も心の奥深くに残っているようです。

オランウータンの「ピカ」の癒しの握手

オランウータンの「ピカ」の癒しの握手

スマトラオランウータンである「ピカ」は人工哺育で育ったオランウータンです。室内でも運動場でもよく動いている元気なオスです。あごひげが目立ち青年期に入りましたが、上目遣いで見つめる姿には、あどけなさが残っています。

ピカは、まだ力がそれほど強くなかった子どものころ、その大きな手で、来園者と握手をしていました。ただ、当時のピカは子どもだったとはいえ、そこはオランウータン、人間の子どもに比べるとかなり大きく、人間の子どもたちの中には怖がる子もいたようです。しかし実際に握手すると、人間側が拍子抜けするほど、ふんわり、すっぽり、ふっくらと大きな手で包み込むように、相手の手を握ったそう。

力はあるはずなのに、決してきつく握らない。そうかといってゆるすぎもせず、柔らかな手のひらで、そーっと。それは、じわじわと心が落ち着いていくような、そんな優しい握り方だったといいます。

今や、どの動物園においても、動物たちとのふれあいイベントは目白押しです。ウサギやモルモットを抱っこしたり、やぎやアルパカと触れ合ったり、ウマやラクダ、ゾウなどへの騎乗体験などもあります。しかし、「握手」となると別ではないでしょうか。握手というのは、双方向のコミュニケーションなので、おのずと相手は限定されてしまいます。だからでしょうか、手と手をつなぐと心と心がつながるような気がします。

握手をしていた時のピカは、人の話に聞き耳を立てていたり、黄色いキャラメルをねだって口に入れてもらったりしていました。そして、構ってもらいたいときのサインに、人の腕を取って、なでたりもしていたとか。

現在は、ピカの手の力はあまりに強くなりすぎたため、握手をすることはできませんが、名古屋市東山動物園でピカに出会ったら、その優しい風貌とピカの手を、ちょっと観察してみて下さい。

CXg