動物園情報
いしかわ動物園(石川県)/ホームメイト
遊んで学べる「エコ」動物園

いしかわ動物園の特徴は大きく2つ。ひとつは、緑に囲まれた自然の中で、楽しく遊びながら動物の生態を観察したり、動物とのふれあいを通じて動物愛護や自然保護に対する理解を深められたりできるよう、できる限り自然に近い環境を再現し、動物たちの生態に合った飼育展示が行なわれています。そしてもうひとつが、地球環境にも負荷を与えないように「エコ動物園」をコンセプトにしていることです。
「ふれあいひろば」から「アフリカの草原ゾーン」へ

ゲートをくぐり、まず来園者を出迎えてくれるのが、「アシカ・アザラシたちのうみ」です。屋外の池にはカリフォルニアアシカとゴマフアザラシが飼育展示されていますが、注目は、屋内プールにいるバイカルアザラシです。地球上で唯一淡水に暮らすアザラシで、水中でのダイナミックな動きは見ごたえたっぷりです。
そして、レッサーパンダなどがいる「小動物プロムナード」や、カンガルーなどオーストラリアの動物たちを見られる「オーストラリアの平原」などのコーナーの間に、石川県の県鳥でもあるイヌワシが見られる「イヌワシの谷」や、石川県の河川に生息する水辺の生き物を飼育展示した「郷土の水辺」、トキのライブ映像などを楽しめる「動物学習センター」など、石川県ならではの展示が盛り込まれているのも、動物たちをより身近に感じられる工夫が施されたいしかわ動物園の大きな魅力です。
その後、ペンギンやカピバラ、スリカータ、プレーリードッグなどの小動物を子どもの目線で楽しむことができる「ふれあいひろば」へと続き、最後は、「アフリカの草原」ゾーンへ。キリンやシマウマなど、アフリカの草原にいる草食動物の混合飼育が行なわれており、アフリカ草原で暮らす動物たちの生活形態を観察することができます。
人・動物・環境にやさしい動物園

いしかわ動物園を訪れたときには、ぜひ、いしかわ動物園独自の先進的な取り組みにも注目しましょう。「人と動物と環境にやさしい動物園」として「エコ動物園」を目指すいしかわ動物園では、動物の生態に合った飼育環境はもちろん、訪れる人すべてが気持ちよく過ごせるように、園路の勾配を4%以下にするなど、園内のバリアフリー化に積極的に取り組んでいます。各動物舎前には、歩行用の点字ブロックや点字を用いた案内板も設置されています。
また、動物のフンのたい肥化や雨水利用など、様々な環境にやさしい取り組みも進められています。その中で特に、太陽光を活用した取り組みは必見です。各施設の窓の多くは高い場所にあります。これは動物にストレスを与えないために自然の光をたくさん採り入れる配慮であるとともに、電気の節約にも貢献しようという取り組みです。そのひとつとして、「郷土の水辺/南米の森」ではトップライトが設置されているので、ぜひチェックしてみましょう。さらに、調整池の水の浄化に使う「ろ過装置」に必要な電気は、ソーラーパネルで起こしています。
さらに、園内の資源回収用には電気カートが、獣医さんが動物たちの検診に回るときには電気自動車が使われています。
いしかわ動物園は、レジャー施設として楽しめる動物園であることはもちろん、動物たちを通して、地球が抱える課題を学べるチャンスにもあふれた動物園です。