動物園用語辞典
- 小
- 中
- 大
-
揮発性脂肪酸
はっきせいしぼうさん「揮発性脂肪酸」とは脂肪酸のうち常温常圧で揮発するもののこと。牛や羊、山羊などの反芻動物には第4胃まであるが第1胃と第2胃は食物を蓄え、必要な場合は口に戻す役割をもつ。第1胃と第2胃を総称して反芻胃と呼ぶことがある。反芻胃には微生物が多く生息し、食物を活発に分解する。草の繊維質の主成分はセルロースで、第1胃内の微生物の中にはセルロースを分解するセルラーゼをもつ微生物が棲む。セルロースはセルラーゼとその他酵素の働きによりグルコースとなり、最終的に揮発性脂肪酸とメタンに。揮発性脂肪酸は胃壁から吸収され、血液を介して各組織に送られエネルギーとなる。揮発性脂肪酸は牛の主なエネルギー源であるが、このように第1胃内の微生物によってセルロースを分解し、エネルギー源として利用する性質は反芻動物の特性だ。
全国から動物園を検索
全国からご希望の都道府県を選択すると、各地域の動物園を検索できます。