動物園用語辞典
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マーキング行動
まーきんぐこうどう「マーキング行動」とは、動物が自分の匂いを残すため体の一部を木や岩へ擦り付けたり、糞や尿の排泄部や分泌物をかけたりする行動のこと。主に、なわばり宣言のための行動とされる。そして、発情の時期になると、オスの尿には、メスを発情させるフェロモン成分が分泌され、メスに自分の存在をアピールする効果があると言われている。例えば、犬の嗅覚は鋭く、散歩中に電柱などの匂いを頻繁に嗅ぐ。先にマーキング行動した犬の痕跡を、他の犬が匂いを嗅ぐと、過去にマーキングした犬の生理状態や社会的地位、立ち去った時間など、多くの情報を知ることができると言う。犬は、自分のなわばりの散歩コースをひと巡りすることで、最近の犬社会の動向を伺い知ることができている。猫や哺乳類にも同様の行動がみられ、動物にとってマーキング行動は、情報交換の手段のひとつに当たる。
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